よく患者さんから、「痛い時は、温めるべき?冷やすべき?」と聞かれます。
どちらが効果的かは、痛みの種類や時期に応じて変わってきますので、急な痛みへの対処の参考として、冷やす時と温めるときの違いについてご紹介します。

急性期は冷やす、慢性期は温めるのが基本

冷やすのか温めるのかは、痛みの種類によって判断するのが基本です。

冷やすのが効果的な場合
急性期(痛めたばかり〜1週間目くらい)の“ズキズキ”痛い時
温めるのが効果的な場合
慢性期(痛めてから約1週間後〜、コリなど)の“鈍痛”がある時

その他、冷やすのが効果的な症状として

  • 腫れがある
  • 触って熱感がある
  • 発赤がある

などがあります。

湿布に冷やしたり温める効果はありません

よく勘違いされている方が多いですが、湿布には冷やす効果はありません。
冷たく感じるだけで、患部は冷やせていません。

また、温湿布も同じく、暖かく感じるだけで温める効果はありません。

ただ、鎮痛効果はあるので、アイシングした後に貼ってもらうと、一時的に痛みが緩和される効果があります。

冷たい湿布か温湿布かを選ぶ際は、お肌との相性やどちらが気持ちいいと感じるかで判断して問題ありません。

冷やす(アイシング)方法

冷やす事で、痛みを和らげたり、炎症の広がりを抑えてくれる効果があり、治りが早くなります。
痛みが出たときに、ご家庭でもできるアイシング方法をご紹介します。

冷やす際は、

  • ・アイスゲルパック(冷凍庫から出したてのカチカチはNG!溶かしてね)
  • ・氷嚢(氷をビニール袋に入れたものでもOK)

で、15分間前後の冷却を1時間おきに行ってください。

※冷却時間を間違えると逆効果になる可能性があります。

ビニール袋と氷で作った氷嚢

ビニール袋と氷で作った手作り氷嚢

※出来るだけ氷を平らに並べて、空気を抜くことで患部にフィットします。

アイスゲルパック

アイスゲル

※使用前にしっかり揉んで柔らかくしてから使いましょう!

ちなみに、足や手のアイシングの際は、バケツに氷水をはり、足や手を突っ込んでアイシングする方法もあります。

温める方法

ご家庭で温める際は、カイロやホットパック、お風呂で温める等が効果的です。

マイクロ波

マイクロ波での温熱療法の様子

当院では、温熱治療として、マイクロ波やホットパックを使います。

アイシングか温熱か・・・
「これ、どっちなんやろ〜?」って時はお気軽にお尋ねくださいね。