みなさんは、鏡でご自身の姿勢をチェックする習慣はありますか?
腰痛等で来院される患者さんで、特に良くみられるのが「反り腰」の状態です。

反り腰って?

反り腰とは、その名の通り、腰椎が過度に反り(過前弯)、骨盤が前に倒れている(過前傾)している状態のことです。
壁にぴったりくっついて立った際、腰と壁の隙間に手がすっぽりはまる様なら、反り腰の可能性があります。

反り腰の危険性

反り腰姿勢が続くと、様々な疾患のリスクが高まります。
慢性的な腰痛(筋肉や靭帯の痛み)、腰椎ヘルニア、腰椎脊柱管狭窄症、腰椎分離症(腰椎の疲労骨折)等、様々な疾患を発症する可能性があります。
逆を言えば、上記の疾患を既にお持ちの方は、反り腰姿勢を直さないと、根本的な改善、治療にはならないということです。

反り腰の原因

反り腰の原因として多いのは、

  • 胸椎の可動性の低下(背中の柔軟性が悪い)
  • 股関節の可動性の低下(股関節が硬い)
  • 足関節の可動性の低下(足首が硬い)
  • 腰仙関節の可動性の低下(腰の関節が硬い)
  • 仙腸関節の可動性の低下(骨盤のゆがみ)
  • 体幹の筋力の弱化(お腹周りの筋肉が弱い)

等です。

簡単に言うと、腰以外の関節も柔軟性がないと反り腰になり易いということです。
腰はあくまで被害者で、真犯人は別にいる!、ということですね!

改善方法

当院では、反り腰の原因を評価し、トムソンベッド等による矯正やストレッチ等で改善していきます。
特に骨盤のゆがみ(仙腸関節の可動性の低下)はセルフでの改善は難しいので、手技による矯正で整えます。

今回は、自宅でも出来る、改善方法をご紹介します。
反り腰予防・改善になりますので、ぜひやってみてください♪

①胸椎ストレッチ

ストレッチポールを用いた胸椎のストレッチです。

ストレッチポールを横向きに置き、胸椎部分(胸のあたり)を乗せてストレッチしていきます。

胸椎の伸展(後ろへの反り)の可動域を広げる為に行います。

ストレッチポールが無い場合は、分厚い座布団を丸めたり、キッチンマット等を丸めて代用してください。

※頭が浮く場合は枕をして行ってください。
※辛い場合はヒザを曲げるか、腕を下げてもかまいません。
※腰椎部分には当てないでください。(下図) 腰痛が増す場合があり危険です。

②股関節ストレッチ

片方の脚を大きく前に出し、ゆっくり前方に体重を乗せていき、後脚の股関節をストレッチしていきます。

股関節の伸展(後ろに脚を出す)の可動域を広げる為に行います。

※反動は付けずに、じっくり行う。
※ひざ、つま先が真正面に向く様に。
※上体が倒れない様に。

③足首ストレッチ1

足首の背屈(つま先を上げる)の可動域を広げる為に行います。

つま先、ひざを真正面に向け、かかとは付けたまま、前方にゆっくり体重をかけていきます。

④足首のストレッチ2

こちらも足首の背屈(つま先を上に上げる)の可動域を広げるストレッチです。 ふくらはぎの筋肉(腓腹筋など)のストレッチにもなります。

以上です!
ぜひやってみてくださいね〜♪